防災士
概要
防災士は、日本防災士機構が認証する民間資格で、地域や職場において防災・減災活動のリーダーとして活躍できる知識とスキルを持つことを証明します。 災害発生時の避難所運営や事業継続計画(BCP)の策定など、実践的な防災知識が求められます。 2024年には認証登録者数が30万人を突破し、国内外での災害増加に伴い関心が高まっています。
資格取得方法
防災士になるには、以下の3つのステップを全て満たす必要があります。
1. 防災士養成研修講座の受講
日本防災士機構が認証した研修機関で実施される講座を受講します。
- 事前学習: 防災士教本を使った自宅学習と履修確認レポートの提出
- 集合研修: 通常2日間の講義・演習(一部eラーニング併用の場合もあり)
- 受講資格: 年齢・職業制限なし(誰でも受講可能)
2. 防災士資格取得試験の合格
研修講座修了後、日本防災士機構が実施する試験を受験します。
- 試験形式: 三者択一形式 30問
- 試験時間: 50分
- 合格基準: 30問中24問以上の正解(80%以上)
- 試験日程: 多くの研修機関で集合研修最終日に実施
3. 救急救命講習の修了
自治体消防機関や日本赤十字社などが実施する救急救命講習を受講し、修了証を取得します。
4. 認証登録の申請
上記3つの要件を満たした後、日本防災士機構に認証登録を申請すると、防災士認証状と防災士証が交付されます。
研修内容
- 災害発生のメカニズム
- 災害に関する情報収集と活用
- 公的機関や企業の災害対策
- 自助・共助の考え方と実践
- 避難所運営、BCP策定
- 防災士制度と役割
難易度・合格率
- 難易度: 低い (合格率 約92%、90%以上)
- 研修で学んだ内容を理解していれば合格できるレベル
- 「落とすための試験」ではなく、基礎知識の確認が目的
- 不合格の場合も、研修再受講なしで試験のみ再受験可能
- 勉強時間: 研修受講と事前学習で十分(20~30時間程度)
費用
- 防災士教本代: 3,500円
- 資格取得試験受験料: 3,000円
- 認証登録料: 5,000円
- 研修受講料: 研修機関により異なる(通常3~5万円程度)
- 総額目安: 4~6万円程度
※自治体によっては受講料の補助制度がある場合があります